断捨離とおそらさん
第58話 「断捨離」
春眠暁を覚えず。
春の麗らかな陽気に誘われて、いつまでも眠っていたい今日この頃。
ましてや本日は仕事もお休み。
さあ、ゆっくりと眠るぞ!
と意気込むおっさんをよそに、いつもの出勤時間(大体6時頃)におそらさんの容赦のないモーニングコール(鳴き声)が始まる。
「おそらさん、今日はもう少し寝させてくれ!」
と言って、再び眠りにつこうとするも、鳴き声は更に大きさを増していく。
見れば、おそらさんのご飯が空っぽだった。
「ごめん、ごめん、おそらさん」
結局2度寝は諦めて、おそらさんにご飯をあげようとクローゼットを開ける。
脱ぎっぱなしの作業着やおそらさんがかじった段ボールの破片。1年以上来ていない服など。一言でいえば汚い!
その状況が目に飛び込んできた。
(忙しさにかまけて、クローゼットの中を整理していなかったな。これはイカン!)
おそらさんにご飯をあげた後、今日は徹底的にクローゼットの中を整理することを決意。
かくして壮絶な断捨離が幕を開ける!(映画風 笑)
寝室にはクローゼットが二つあり、どちらも混沌としており、ほぼいらない物を詰め込んだ物置状態と化していた。まずは使うものと使わない物を分ける作業から始めなくてはならない。
〇おっさんの断捨離心得
その1、『3つに分ける』
使うもの、使わないもの、判断に迷うもの。その3つにそれぞれカゴ(段ボールなど)を用意して選別する。判断に迷う物は後で吟味する。とにかく選別のスピードをあげる。
その2、『今使う(着る)ものだけを残す』
購入した時は、一目惚れをして買うことが多かったので、また使うかもや着るかもといった感情が出てくるが、結局1年以上使用していない(着ていない)ものは再び使うことはほぼないので、迷わず使わない物扱いにする。もったいないという感情は捨てる。
その3、 『思い出に浸らない』
選別をしていると、どこにしまったか忘れていた物が出てきたり、当時を思い出す物(写真など)が出てくる。そして思い出に浸っていると、大幅な作業のロスになるので、ひたすら選別に重視する。
以上を踏まえて、断捨離を行っていたのだが、ここで最大の障害が立ちふさがる。
そう! 好奇心の塊、イタズラ大好きおそらさんである。
使わない物が増えたので、ビニールのゴミ袋に入れているとそのゴミ袋をかじって破る。
選別したものにちょっかいを出して、おもちゃ替わりにするなど。これでは一向に終わりが見えないないため、別の部屋に隔離をすると泣き叫ぶ始末。
こうなったらアレを出すしかない!
『猫はみんな大好き、段ボール箱!』←ドラ〇もん風
おそらさんが段ボール箱に夢中になっている間、選別のピッチを上げる。
何とか断捨離終了!
結果的に使わない物が、45リットルのゴミ袋2つ程になったけど、クローゼットも整理出来たし、気持ちも軽くなったので良かった!
「すっきりしたね!おそらさん!」
「う~わん!(遊び足りない!)」
つづく