猫の歯
第12話 『 歯 』
猫の歯は生後3か月頃から生え変わるらしい。
今回はそんなお話。
ある夜、仕事が終わって帰宅すると、おそらさんがしきりに口の中をモゴモゴさせていた。見ていると、その回数がどんどん増えていく。
(魚の骨でも刺さったかな?)
いや、そもそも魚丸ごとなんて与えてねーし!
と冷静にツッコミをしたのは良いのだけど、時折むせているようなおそらさんを見ると心配になってくる…
(もしかして、何か大きな物を誤飲して喉を詰まらせているのか?)
と心配した次の瞬間、
『コロン…』
床に何かが落ちる音。
「何だコレ! んっ! 歯だ!」
おそらさんはこの時、生後約6か月。
(そうか!乳歯が抜けて永久歯が生えてくる時期なのか!)
その後は特に痛がる様子や出血もなく、とりあえず一安心。
いつも食べているフードをおいしそうに食べていた。
おそらさんがこの家に来てから約3か月。
少しずつ大きくなるおそらさんの姿を見て、猫の成長は早いなと感じつつ、毎日が発見と反省の繰り返しだったなと、しみじみと思うおっさんであった。
つづく
抜けた歯はおそらさんの成長の証として、今でも大切に保管しております。
その後、さらに2本の抜けた歯を発見したので、一緒に保管したました。