ゴロゴロと幸せな時間
第31話 『幸せな時間』
11月に入って日に日に寒さが増してくる。
いよいよ本格的な冬のシーズンが近づいてきた。
寒いのが苦手なおっさんだけど、この時期になって嬉しい事が1つある。
それは、寝る時におそらさんが布団の中に入って来てくれること。
夏は暑かったことと、コロナの影響(?)からか、ソーシャルディスタンスを維持していたおそらさん(ちょっと寂しい…)
寒いなと感じるようになってから、毎日布団の中に入るようになった。
撫でると「ゴロゴロ」と喉を鳴らすおそらさん。
猫のゴロゴロには癒しの効果があるらしい。
ゴロゴロ音の周波数が、体の副交感神経に優位に働くとのこと。
専門的な事はともかく、癒されていることは間違いない。
「おそらさん、今日はもう寝るよ!」
と言って電気を消す。
暫くすると、おそらさんがベットに上がっておっさんの頭の方へ来る気配がする。
おそらさんを入れようと思い、布団を少し上に上げて待っていると…
まさかのスルー!
(入らないのか~い!)
お約束の猫あるあるを一度してから、布団の中に入るおそらさん。
おっさんの左胸に体を寄せて、左の腕枕で寝るのがいつものスタイル。
右手で撫でるとゴロゴロと喉を鳴らすおそらさん。
思うに、ゴロゴロという鳴き声を聞いてると、信頼してくれているのかな?やリラックスしているのかな?と思えることで癒されている気がする(勝手な解釈だけど)
仕事をしていると家にいる時間は限られてくる。その限られた時間の中でも、パソコンやスマホを見たり、ご飯を食べる、風呂に入るなど、一体どれだけおそらさんと向き合っているのだろうか。おそらさんと遊んでいる時間も、反応が薄くなったり疲れていると早く切り上げたりするけど、おそらさんはもっと遊んで欲しい時もあるはず。
色々な不満もあるはずなのに、半人前の飼い主に合わせてくれるおそらさん。
優しいおそらさん。
いつしかゴロゴロ音も聞こえなくなり、おそらさんの寝息が聞こえる。
せめて一緒に寝ているこの時はおそらさんの事だけを考えよう。
幸せな時間に包まれながら…
つづく