まんまるおめめ
第37話 『代償』
猫の目は感情や気分、そして光の加減で細くなったり丸くなったりと、実に様々な形を見せてくれる。
瞳の大きさで顔の印象も変わる。
と言うことで、今回はおそらさんの目についてのお話。
おそらさんは長い紐状のものを追いかけて遊ぶことが好きで、おっさんとの追いかけっこと紐遊び(じゃらし遊び)は、最早我が家のルーティンと化している。
その紐遊びは、布団の上でくるくると回して、おそらさんがそれを追いかけるという至ってシンプルなもの。
時折、布団を半分に畳んで、その畳んだ所に紐を入れながら少しずつ引いていると、おそらさんがそれをめがけて、ミサイルのように突っ込んでくる。
どうやら、この紐(?)を蛇のような獲物と認識しているのか?
細かった目が段々丸くなり、興奮状態のサインであるまんまるおめめと変わる。
このくりくりしたおめめのおそらさんが最強すぎる(親バカ120%)ので、遊びを止めてつい抱っこを強要しようとすると…
右手がサンドバック状態に!
興奮状態にあるためか、右手を掴んで蹴りの連続攻撃!
そう蹴りぐるみ状態。さらに噛まれるというおまけつき。
切り傷だらけになった右手を見ながら、
「この顔を見るためなら本望!」
と、芝居掛かったことを思うおっさんであった。
つづく