今、出来ること
第42話 『おそらさんへの感謝』
令和2年 12月1日、新しい仕事の初日を迎えることが出来た。
コロナ渦の状況に加え、40歳を過ぎてからの転職は、自分が想像した以上に厳しいものだった。
履歴書を送っても返却される(不採用)日々が続く…
志望動機の欄に、今度こそはと、ありのままの思いをぶつけても、連絡はこない。
覚悟を決めて転職することを選んだものの、面接にすら辿り着かない現状。
時間だけが無常に過ぎていく。
(このまま決まらないのでは?)
元々強くない精神に限界が来ていた…
おそらさんがいなかったら、多分今の会社に勤めることは出来なかっただろう。
もしかしたら病んでいたかもしれない。
仕事が決まらない日々、何度おそらさんの愛らしい表情やしぐさに助けられたことか、
そして自分の精神状況を知ってか知らずか、毎日布団の中にそっと入って来て、寄り添ってくれるおそらさん。
おそらさんの顔を撫でながら、
『おそらさんを絶対に不幸には出来ない!』
その想いで、自分の決めたことを妥協せず、また諦めずにいることが出来た。
そして今の仕事に就くことが出来た。
ありがとう、おそらさん!
新しい仕事を始めて、それまでと生活環境ががらりと変わり、出来ない事も多くなった。
以前は会社までの距離が近かったこともあり、休憩時間は家に帰っておそらさんの様子を見ることが出来たが、今は出来ない。
朝も早いのと、慣れない仕事のせいなのか、帰宅して寝落ちすることが多くなり、おそらさんと遊ぶ時間も今までのようにはいかなくなった。
今日は今の仕事を始めて、初めての休日。
郵便局に行って書類を出さなくてはならない。
明日の仕事の準備をしなくてはならない。
滞っていた部屋の整理と掃除をしなくてはならない。
続けると誓ったブログを続けなくてはならない。
色々やらなければいけないことはあるのだけど、今、出来ることをやろう!
今、出来ること。
それは、
おっさんが仕事に行っている間、一人でずっと待っていたおそらさん。
遊ぶ時間が減っても、変わらず一緒に居てくれるおそらさんと、今日はとことん一緒に居て一緒に遊ぶこと。
改めて、
「ありがとう!おそらさん!」
「う~わん!」
つづく